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鹿部町 鹿部稲荷神社本祭 2010

今年も取材させてもらった鹿部稲荷神社は、松前神楽の座数(演目)も多く行われていることもあり、訪問させてもらっています。宵宮祭に引き続き、松前神楽奉納を取材させてもらいました。

鹿部稲荷神社の天井には、様々な絵があり楽しく見る事ができます。枚数も多く、見ていても飽きませんが、首が痛くなりますのでご注意下さい。

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鹿部稲荷神社天井の絵

本祭では、鎮釜湯立式が行われます。
鎮釜湯立式とは、鎮火祭という火を鎮める神事であります。釜でお湯を焚きホムスビノ神とミズハノメノ神をお祭りし、火(霊)を祓い清め、釜に向かい神歌を奏で鎮釜・鎮火を行います。また、湯笹で四方を拝し祓い清め除災招福を修します。この笹湯は祓われて外清淨(げしょうじょう)を治し、飲んで内清淨(ないしょうじょう)を良くすると言われています。作物・漁獲量の吉凶を占う神事であり、松前神楽三十三座の中に十二座入っている神事であります。湯立十二座の全てではありませんが、行われます。

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鎮釜湯立式・釜清め

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鎮釜湯立式・湯立

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鎮釜湯立式・湯上

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鎮釜湯立式・湯上

※鎮釜湯立式の詳細は、こちらです。


今回行われた神楽舞は、弊帛舞(みてくらまい)、鈴上げ(すずあげ)、二羽散米舞(にわさごまい)、千歳(せんざい)、翁舞(おきなまい)、三番叟(さんばそう)、荒馬舞(あらうままい)、神遊舞(かみあそびまい)、山神(さんじん)、注連祓舞(しめはらいまい)、十二の手獅子舞・五方、佐々良(面足獅子)の11座が行われました。

弊帛舞(みてくらまい)、榊舞(さかきまい)、祝詞舞(のりとまい)とも云います。
その神社の宮司が朝夕玉垣内に参進して、神域を祓い清め、神拝して御幣を奉るという、神職の神明奉仕の姿を表した舞いであります。函館と近郊の町で行われる際には、松前神楽奉納となる時、斎主(その神社の宮司)が最初に舞われる舞いであります。

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弊帛舞(みてくらまい)

鈴上げ(すずあげ)、神子舞(みこまい)、乙女舞(おとめまい)とも云います。
天女の天降るさまを舞う神子(みこ)の祝福の舞いであります。

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鈴上げ(すずあげ)

二羽散米舞(にわさごまい)、庭散米とも書き、鳥名子舞(とりなごまい)とも云います。
鶏は天の岩戸開きに暗黒の世より光明の時を告げ、世の始まりに地を踏み固めた瑞鳥であるとされています。雌雄二羽の鳥形の冠を頭に冠し、羽根には雄は瑞雲つまり天を表し、雌は海の波を形どり地を表して、雌雄親しみ和合して、世の中が平和である様を表し、神の恵みの米をまき散らし、千五百秋の瑞穂の国の五穀豊穣を祝う舞いであります。

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二羽散米舞(にわさごまい)

千歳(せんざい)は、百千歳の歳を重ねた老翁が、大君より長寿を祝福され、目出度い文箱を賜ったので、喜びの余り、手の舞い、足の踏むところ知らず舞い納めます。身体強健、寿命長久を祝した舞いであります。

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千歳(せんざい)

翁舞(おきなまい)は、面白く背が高く心柔和な老翁が、額にしわがよっても身体堅固で幾星霜を経る間に、身分が高い位に登った姿で、舞中に願意を言葉に表し、息災延命、立身出世を祝って舞う福禄寿の備わった最も目出度い舞いであります。

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翁舞(おきなまい)

三番叟(さんばそう)は、背が低く、顔が黒く、精力絶倫にして健康長寿、正道徳行の翁が、才智多い子孫に恵まれ自身もまた長寿であることを喜び舞う、家門の隆昌、子孫の繁栄を祝福した舞いであります。

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三番叟(さんばそう)

荒馬舞(あらうままい)、松前遊(まつまえあそび)、正前遊舞(しょうぜんあそびまい)とも云います。城内神楽神楽修行の際に、たまたま藩主の機嫌が悪くこれを直さんと考え馬が好きな藩主の為に、馬術の様子を即興的に創り演舞したところ大変喜び、機嫌を直したと云います。

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荒馬舞(あらうままい)

神遊舞(かみあそびまい)、天皇遊舞(てんのうあそびまい)とも云います。
二人の武人が弓矢を持ち、四方の悪魔を退散し、正しい心に返す意味の舞で、松前藩の威徳を内外に示し、蝦夷地鎮定、天下泰平を祈願した舞であります。この舞は、松前藩主6代矩広(のりひろ)公の作品だと伝えられています。

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神遊舞(かみあそびまい)

山神(さんじん)舞は、奥山の榊葉を持ち山神を表し、海鳥のしぐさを真似て山神にご覧になってもらい、おなぐさめ申し上げるというものであります。

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山神(さんじん)

注連祓舞(しめはらいまい)、〆引(しめひき)、七五三祓舞(しめはらいまい)とも云います。白扇を四方四隅中央を祓い、真剣を抜き天井に十文字の縄を張った注連縄を切り払い、悪魔退散、国土安穏、千秋万歳を祝して舞われる舞いであります。

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注連祓舞(しめはらいまい)

十二回手が変わるので、十二の手獅子舞と言われる云われています。1年十二ヶ月を形どり、獅子幕も十二反使用するを本格とするのであると云われています。五方とは、東西南北と正中(真ん中)を祓い固め蝦夷鎮定、国土安穏を祈る様を表しています。

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十二の手獅子舞・五方

コミカルな楽に変わり猿田彦が登場し、暴猛な大獣獅子を手玉にとって遊び戯れ、平和な世の中を招く悪魔降伏の舞いである。相撲とったりはするが、本道ではない。

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十二の手獅子舞・佐々良(面足獅子)

今年は、いつもの通りの神楽舞の奉納であったが、ここではあまり最近見ていない、「千歳(せんざい)」を見る事ができます。
行われていない神楽舞は、いつ行われるのだろうと思います。二十一座の神楽舞のうち、数座はもう出来ない(記録も無い)神楽舞がありますが、ここではそのほとんど行われていますが、それでも数座行われない神楽舞があります。毎年のように同じ神楽舞もいいのですが、あまり行われない数座を入れて行うことも重要であると思われます。その中には、あまり重要視されていない神楽舞らしいのか、行う事が辛いものとあり、いかなる理由でも伝統とは、伝えなければならないのが使命であります。行われる事を希望します。

テーマ : お祭り&行事
ジャンル : 地域情報

tag : 北海道 神楽 松前神楽 鹿部町

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プロフィール

及川 修

Author:及川 修
松前神楽は、松前藩主自ら祭主となり、藩の城内神事として行われ始めたのは1674年から明治の廃藩置県まで、神職により御城神楽として隔年に行われた大神事であり、その作法は厳格であります。約350年の歴史を持つ北海道道神事芸能で、比較的に開拓して歴史の浅い北海道では珍しい郷土芸能であります。松前藩主が松前神楽を見て、「よくできてそうろう」とおっしゃったことから、「良き候」とブログタイトルに入れ、松前神楽の魅力や北海道の郷土芸能を紹介しております。渡島・桧山地方では近くの神社で奏上されているので、お祭りの際は誰でも見学可能です。

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