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松前神楽・豆知識 鎮釜湯立式(ちんかまゆたてしき)

謎の多い松前神楽の知識であるが、鎮釜湯立の神事も松前神楽に含まれている。
この鎮釜湯立式もあまり詳しく知らないこともあり、松前神楽に詳しい宮司数人に聞いてみた。

鎮釜湯立式とは、鎮火祭という火を鎮める神事である。釜でお湯を焚きホムスビノ神とミズハノメノ神をお祭りし、火(霊)を祓い清め、釜に向かい神歌を奏で鎮釜・鎮火を行う。また、湯笹で四方を拝し祓い清め除災招福を修する。この笹湯は祓われて外清淨(げしょうじょう)を治し、飲んで内清淨(ないしょうじょう)を良くすると言われている。作物・漁獲量の吉凶を占う神事であり、松前神楽三十三座の中に十二座入っている神事である。

「松前御神楽式」という神楽式がありその中に、鎮釜湯立式と舞楽が分かれていている。舞楽は、いつもこのブログで紹介している神楽舞の写真である。行なわれている座数を写真で撮影したいとも考えているが、現在行なわれていない座もあり十二座から数座行なわれているようである。

kama01.jpg
鎮釜のイメージ
松前御神楽式で行なわれていた、「鎮釜湯立式」の十二座は、下記の通りである。(福島大神宮記録より分類)

1.惣神拝(そうしんぱい)
1.修祓(しゅばつ)・開扉・献饌(行列の曲)
1.四方拝(しほうはい)

 四方の神々、四方の国々を拝する行事。
1.神楽初(かぐらそめ)
 神前に奏上する序楽。
1.釜清め(かまきよめ)
 鎮火祭・斎場に火を焚き釜を据え火(霊)を祓い清める。
1.正神楽(しょうかぐら)
 神楽初と同様神前に於ける奏楽。
1.注連脱(しめぬき)
 斎主の身にしめ縄を掛けて祓を修する厳儀。
1.祝詞
 斎主の祝詞奏上
1.遊拍子(ゆびょうし)
 祝詞後に奏される祈願祈祷の奏楽。
1.湯立
 釜に向かい神歌を奏し鎮火、鎮魂を行う。
1.湯上
 湯笹にて四方を拝し祓い清め除災招福を修する。
1.恵美須加持(えびすかじ)
 「おみくじ」を取り、その年の漁・作の吉凶禍福を占う。

合計十二座である。
この中、現在も行なわれているのが、おおまかに見て釜清め、正神楽、祝詞、遊拍子、湯立、湯上である。
正直まだ、私自身どこから「遊拍子」なのか、「正神楽」「神楽初」なのかが、理解できていないので、わかる方がいればお教え願いたい。
この辺は、各地方で行なわれていることが多少異なる場合があるかもしれない。

何故減ったのであろうか?
この「松前御神楽式」は、松前藩時代の祭式であり明治維新となり時代が変わり、藩内で行なわれて来たこの祭式は行なわれなくなった。明治40年頃に神社祭式が統一された時からであろうと言われる。行なわれて来たとは感じられるが、時間がかかるという理由等で縮小され、現在に至っているということである。

下の写真は、「釜清め」。以下、写真で現在行なわれている鎮釜湯立式の風景である。
鎮釜湯立式の始まりは、「神楽初(かぐらそめ)」奏楽だけで行なわれ、「釜清め(かまきよめ)」に入る。
神歌と御幣を振り、塩を釜に向けて振り、祓い清める。

chinkama01.jpg
鎮釜湯立式(釜清め・松前神社)

chinkama03.jpg
鎮釜湯立式(湯立・熊野神社)

「釜清め」が終わると、「祝詞」そして「湯立」に入る。
釜に笹を入れ、撹拌し、湯の状態を見たりする。
釜が1つだったり、2つだったりするが、本来3つで行なわれるらしく、松前ではそういわれている。

chinkama04.jpg
鎮釜湯立式(湯立・本別稲荷神社)

chinkama06.jpg
鎮釜湯立式(湯立・鹿部稲荷神社)

「湯立」が終了すると、「湯上」である。四方を拝し祓い清め除災招福を修する。

chinkama09.jpg
鎮釜湯立式(湯上・尻岸内八幡神社)

chinkama05.jpg
鎮釜湯立式(湯上・本別稲荷神社)

現在の「鎮釜湯立式」はこのように行なわれてる。全てに意味があると思われるが、おおまかに紹介させてもらった。普段、鎮釜湯立式を見るケースはあるのだが、参詣者に向けて説明があまり行なわれていない。松前で保存された「鎮釜湯立式」の映像を見させてもらった。「庭上式(外で行われている鎮釜湯立式)」と「殿内式(拝殿内で行なわれている鎮釜湯立式)」が見ることができる。

今回は「鎮釜湯立式」の内容について紹介させてもらった。
この「鎮釜湯立式」に関する面白い事も聴くことができたので、次回に紹介したいと思う。

テーマ : お祭り&行事
ジャンル : 地域情報

tag : 北海道 神楽 松前神楽 郷土芸能 鎮釜湯立式

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及川 修

Author:及川 修
松前神楽は、松前藩主自ら祭主となり、藩の城内神事として行われ始めたのは1674年から明治の廃藩置県まで、神職により御城神楽として隔年に行われた大神事であり、その作法は厳格であります。約350年の歴史を持つ北海道道神事芸能で、比較的に開拓して歴史の浅い北海道では珍しい郷土芸能であります。松前藩主が松前神楽を見て、「よくできてそうろう」とおっしゃったことから、「良き候」とブログタイトルに入れ、松前神楽の魅力や北海道の郷土芸能を紹介しております。渡島・桧山地方では近くの神社で奏上されているので、お祭りの際は誰でも見学可能です。

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